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「自分一人で引っ張る」から、複数のリーダーへ。Helpfeel・洛西一周氏がつくる自律する組織

株式会社Helpfeel 代表取締役 CEO
洛西 一周氏

会社が成長するにつれて、創業者一人ですべてを見渡し、判断することは難しくなっていきます。

そこで必要になるのが、創業者自身が握り続けるのではなく、それぞれの領域を任せられるリーダーを増やしていくことです。

株式会社Helpfeelの代表取締役CEOを務める洛西一周氏は、会社の成長に合わせて、自身が事業全体を牽引する体制から、複数のリーダーが経営を担う組織へと移行してきました。

そこにあるのは、単に役職を増やすのではなく、一人ひとりが自ら考え、判断し、会社の未来をつくっていく組織への転換です。

本記事では、公式サイトや各種公開情報をもとに、洛西氏が考える組織づくりや、Helpfeelが目指す自律的な組織のあり方を紹介します。

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この記事でわかること

  • 洛西一周氏が「複数のリーダーによる経営」を目指す理由
  • 創業者中心の組織から変化してきたHelpfeelの組織づくり
  • 自ら考えて動く「セルフドライブ」な人材への考え方
  • 組織が大きくなっても大切にしているカルチャー
目次

01 LEADERSHIP

創業者一人で引っ張る会社から、複数のリーダーが動かす会社へ

会社の立ち上げ期には、創業者自身が多くの意思決定を担うことも珍しくありません。

Helpfeelもまた、洛西氏が事業全体を牽引しながら成長してきた会社です。

しかし、組織の規模や事業領域が広がれば、一人の判断だけで会社を動かし続けることには限界があります。

洛西氏は、Helpfeelが次の成長段階に入るなかで、これからは複数のリーダーが経営を担い、全社で未来をつくっていく段階だと説明しています。

実際にHelpfeelでは、CEOだけでなくCOO、CTO、CRO、CSOといった経営メンバーに加え、各領域を担うジェネラルマネージャーを配置しています。

重要なのは、創業者の考えをそのまま実行する人を増やすことではありません。

それぞれの領域で考え、判断し、前に進められる人を増やすこと。

Helpfeelの組織づくりからは、会社の成長に合わせて「経営する人」を組織の中に増やしていく考え方が見えてきます。

02 AUTONOMY

求めるのは、自分で計画を立てて動ける人

洛西氏が組織について語る際に登場する言葉の一つが、「セルフドライブ」です。

指示された仕事をこなすだけではなく、自ら状況を捉え、計画を立て、必要な行動を選んでいく。

Helpfeelが次の成長段階で求めているのは、そうした動き方のできる人材です。

これは、すべてを個人に任せるという意味ではありません。

会社が向かう方向を共有したうえで、その実現方法まで細かく決めるのではなく、それぞれの専門性を持つ人が自分の領域で判断できる余白をつくる。

複数のリーダーによる経営を実現するには、「任せる側」だけではなく、「任された側」が自ら考えて動けることも必要になります。

自律する組織は、自由に動くだけの組織ではありません。

一人ひとりが自分の判断に責任を持ち、会社全体の方向とつなげながら動ける状態をつくることが重要になります。

03 OPENNESS

情報を閉じず、同じ目線で会社を見る

人に判断を任せるためには、その判断に必要な情報も共有されていなければなりません。

Helpfeelでは「Be Open」というカルチャーがあり、会社の状況をできるだけオープンにする姿勢が大切にされています。

会社の情報が経営陣だけに集まっている状態では、現場に「自分で考えてほしい」と求めても、判断できる材料が足りません。

反対に、事業の状況や会社が直面している課題が共有されれば、メンバー自身が「自分なら何ができるか」を考えやすくなります。

複数の人が会社を動かすためには、権限だけを渡すのではなく、情報も開いていく。

Helpfeelの組織づくりでは、自律と情報の透明性が切り離されていないことが特徴の一つです。

KEY POINT

経営を一人で抱え込まず、
「自分で考えて動ける人」を組織の中に増やしていく。

創業者がすべてを決めるのではなく、情報を共有し、それぞれの専門性を持つ人に判断を任せる。Helpfeelが目指すのは、複数のリーダーがそれぞれの場所から会社を動かしていく組織です。

04 TEAM

「任せる」だけではなく、経営チームそのものをつくる

創業者が仕事を手放すことと、強い経営チームをつくることは同じではありません。

Helpfeelでは、組織の成長に合わせて経営体制そのものも変化しています。

2026年には、宮長志帆氏が取締役COOに就任。会社としても、創業者中心の組織から、プロフェッショナルな経営チームによる自律的な組織への進化を掲げています。

洛西氏も、世界を相手に事業を成長させるためには、理想の未来から逆算してリソースを最適化する「経営の型」が必要だと説明しています。

つまり、単純にCEOの仕事を分担するのではありません。

財務、技術、営業、事業戦略など、それぞれ異なる専門性を持つ人が経営に入り、複数の視点から意思決定する。

一人の優秀な経営者に依存するのではなく、チームとして経営できる状態をつくることが、Helpfeelの次の成長を支える組織づくりにつながっています。

05 CULTURE

組織が大きくなっても、「一体感」を失わない

役割が細かく分かれ、リーダーが増えていけば、組織は強くなる一方で、部署や職種ごとに分断される可能性もあります。

だからこそHelpfeelが大切にしているのが、一体感です。

同社には、職種の壁を越えてプロダクトづくりに関わる文化があり、自社のプロダクトを自分たち自身で使いながら改善する「ドッグフーディング」の文化もあります。

洛西氏は、会社の規模が大きくなっても、一人ひとりが心から納得できる挑戦を通じて職業人生を豊かにすることを大切にしています。

組織を大きくすることと、個人の意思を小さくすることは同じではありません。

むしろ、会社が成長するほど、一人ひとりが自分の役割を理解し、自分なりの意思を持って動ける環境が必要になる。

創業者から経営チームへ。経営チームから、それぞれのリーダーへ。

会社を動かす力を少しずつ組織全体へ広げていくことが、洛西氏の組織づくりの特徴といえそうです。

PROFILE

洛西 一周

ISSHU RAKUSAI

株式会社Helpfeel
代表取締役 CEO

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了。高校時代からソフトウェア開発に取り組み、「紙copi」などを開発。2003年度IPA未踏ソフトウェア創造事業スーパークリエータに認定される。

2007年にシリコンバレーで株式会社Helpfeelの前身となるNota, Inc.を創業。グローバル市場でアプリやWebサービスの開発を手がけ、2020年に日本法人を設立。現在は株式会社Helpfeelの代表取締役CEOを務める。

まとめ

Helpfeel・洛西一周氏の組織づくりから見えてくるのは、会社の成長とともに、創業者自身の役割も変えていく姿勢です。

事業全体を一人で牽引する段階から、複数のリーダーが経営を担う段階へ。

そのために、セルフドライブできる人材を増やし、情報を開き、それぞれの専門性を持つ人が判断できる組織をつくっています。

一方で、組織が大きくなっても、一人ひとりが納得して挑戦できることや、会社としての一体感は失わない。

「誰が会社を動かすのか」を一人から複数へ広げていく。

そこに、成長する組織をつくる洛西氏の考え方が表れています。

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