「意思決定」を現場に置く。mento・木村憲仁氏が考える自律する組織のつくり方

株式会社mento 代表取締役 CEO
木村 憲仁氏
組織が成長すると、経営者だけですべてを判断することは難しくなります。
では、組織の中で一人ひとりが自分で考え、判断しながら動ける状態をつくるには、何が必要なのでしょうか。
株式会社mentoでは、意思決定を一部の人だけに集めるのではなく、「課題に一番近い人」が考え、提案し、動かすという組織づくりを進めています。公式採用情報でも「現場に意思決定がある」「小さく試し、早く修正する」という考え方が示されています。Mento
その中心にいるのが、代表取締役CEOの木村憲仁氏です。
本記事では、公式サイトや各種公開情報をもとに、木村氏の人物像と、mentoが大切にする組織づくりの考え方を紹介します。

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この記事でわかること
- 木村憲仁氏が大切にする「自分の意思で選ぶ」という考え方
- mentoが意思決定を現場に置く理由
- 「小さく試し、早く修正する」組織の考え方
- 一人ひとりが自律して動くために必要な環境
01 PHILOSOPHY
「自分の意思で選ぶ」ことを大切にする
木村氏の考え方を理解するうえで、一つの軸になるのが、自分の人生を自分の意思で選ぶことです。
木村氏は学生時代、周囲が当たり前のように就職活動を始めていく姿に違和感を覚え、一年間休学。スタートアップでのインターンなどを経験しました。
その後リクルートへ入社し、中古車情報サイト「カーセンサー」のプロダクトを担当。サイトリニューアルやCM制作、商品開発など幅広い経験を積みます。
独立後、一度は中古車領域での起業を準備していましたが、自分自身が本気になれていないことに気づき、その計画を白紙にしました。
転機になったのがコーチングとの出会いです。
対話を通じて自分自身の意思に向き合った経験から、木村氏は「他人の力を借りながら、自分自身の意思決定として前へ進む」というコーチングの可能性を感じます。
その経験が、後のmentoにつながっていきました。
02 DECISION
意思決定を、経営だけに集めない
mentoの組織づくりで特徴的なのが、意思決定を現場の近くに置くことです。
会社が成長すると、経営者や一部の管理職だけが判断する組織では、現場の変化に対応するまでに時間がかかります。
mentoでは、課題を最も理解している人自身が考え、提案し、実際に動かし、結果を検証することを大切にしています。
これは、単に仕事を「任せる」ということとは少し違います。
必要なのは、一人ひとりが自分の担当領域について考え、判断すること。
つまり、
「何をすればいいですか」と指示を待つのではなく、「こうした方がいい」と自分から提案できる組織をつくる。
そこに、mentoの組織づくりの特徴があります。
03 CHALLENGE
「小さく試す」から、挑戦できる
自分で判断できる組織をつくろうとしても、失敗することへの不安が大きければ、人は簡単には動けません。
そこでmentoが大切にしているのが、
「小さく試し、早く修正する」
という考え方です。
最初から完璧な答えを出そうとするのではなく、まず試してみる。
結果を見ながら議論し、必要であれば方向を修正する。
このサイクルを繰り返すことで、一つの判断に過度なプレッシャーをかけず、現場から新しい挑戦を生み出しやすくしています。
重要なのは、「自由にやっていい」と放任することではありません。
周囲と議論し、学び合いながら、判断の精度を高めていく。
自律と対話をセットにすることが、mentoの組織づくりを支えています。
KEY POINT
答えを上から与えるのではなく、
課題に一番近い人が意思決定する。
現場に判断を任せるだけでは、自律する組織にはなりません。自分で考え、小さく試し、結果について議論する。その積み重ねによって、一人ひとりが会社を動かす側になっていきます。
04 TEAM
異なる専門性を持つ人が、答えを一緒につくる
mentoのチームには、プロダクト、AI、ビジネス、コーポレートなど、異なる専門領域を持つメンバーが集まっています。
同社が重視しているのは、単に仲の良いチームをつくることではありません。
異なる経験や専門性を持つ人たちが、それぞれの視点から問いを立て、議論しながら、より良い答えを探していくことです。
これは、現場に意思決定を置く組織ともつながっています。
誰か一人が正解を持っているのではなく、それぞれが専門性を持ち寄って考える。
そのためには、役職や職種にかかわらず、自分の意見を持つことが必要になります。
一人の強いリーダーに頼るのではなく、それぞれの専門性を組織の意思決定につなげていく。
mentoが目指す自律的な組織の一つの形が、ここに表れています。
05 ORGANIZATION
「人の可能性を信じる」が、組織にもつながっている
mentoが掲げるビジョンは、「夢中をふつうにする」です。
木村氏自身、やりたいことを見失っていた時期にコーチングと出会い、自分の意思に向き合うことで前へ進んだ経験を持っています。
mentoの事業からは、人や組織の可能性を信じる姿勢が見えてきます。
そして、その考え方は社外に提供するサービスだけでなく、組織のあり方にもつながっていると考えられます。
人には、自分で考える力がある。
だから、判断を一部の人だけに集めない。
現場に意思決定を置き、まず試し、対話しながら修正していく。
木村氏が事業を通じて向き合ってきた「自分の意思で前へ進む」という考え方と、mentoの組織づくりには、共通するものがあります。
人を管理して動かすのではなく、一人ひとりが自分の意思で動ける環境をつくる。
それが、mentoの組織づくりから見えてくる一つの考え方です。
PROFILE
木村 憲仁
NORIHITO KIMURA
株式会社mento
代表取締役 CEO
早稲田大学卒業後、リクルートに入社。プロダクトマネージャーとして「カーセンサー」のサービス開発などを担当する。独立後にコーチングと出会い、2018年に株式会社mentoを設立。現在は代表取締役CEOを務めながら、大学院後期博士課程で研究も進めている。
まとめ
木村憲仁氏とmentoの組織づくりから見えてくるのは、人を動かすことよりも、人が自分で動ける環境をつくることの大切さです。
課題に近い人に意思決定を置く。
小さく試し、早く修正する。
異なる専門性を持つ人たちが、議論しながら答えをつくる。
そこには、経営者だけが会社を動かすのではなく、一人ひとりが意思決定に参加する組織の姿があります。
「誰が決めるのか」を変えることで、組織の動き方も変えていく。
mentoの組織づくりは、自律する組織を考えるうえで、一つのヒントになりそうです。