MENU

「創業者がいなくても成長する会社へ」。ミツモア・石川彩子氏が目指す自律する組織

株式会社ミツモア 創業者 兼 代表取締役CEO
石川 彩子氏

会社が成長し、組織が大きくなっていくなかで、経営者はどこまで会社を引っ張り続けるべきなのでしょうか。

見積もり比較・受発注サービス「ミツモア」などを展開する株式会社ミツモアの創業者・石川彩子氏が見据えているのは、創業者だけの力に頼らず、組織そのものが新しい価値を生み出し続けられる会社です。

その背景には、異なる国籍や経歴を持つ人材を集め、多様な意見を生かそうとしてきたミツモアならではの組織づくりがあります。

本記事では、公式サイトや各種公開情報をもとに、石川氏のこれまでと、組織づくりに対する考え方を紹介します。

THIS ARTICLE

この記事でわかること

  • 石川彩子氏がミツモアを創業するまで
  • ミツモアが多様な人材を集める理由
  • 石川氏が大切にする「忖度しない」組織の考え方
  • 創業者に依存しない組織を目指す理由
目次

01 BACKGROUND

コンサル、シリコンバレーを経て起業へ

石川氏は東京大学法学部を卒業後、ベイン・アンド・カンパニーに入社しました。

その後、ペンシルベニア大学ウォートン校でMBAを取得。シリコンバレーのECスタートアップ「Zazzle」で、開発管理や経営管理に携わります。

海外で働くなかで石川氏が目にしたのが、テクノロジーによって地域のサービス市場を効率化していくビジネスでした。

日本の中小企業や個人事業主が抱える集客や生産性の課題を解決したい。

そんな思いから帰国後の2017年、共同創業者とともにミツモアを立ち上げました。

02 DIVERSITY

違う人がいるから、組織は強くなる

ミツモアの組織づくりを考えるうえで、大きなキーワードのひとつが「多様性」です。

石川氏はこれまで、国籍や経歴の異なる人材を積極的に組織へ迎えてきました。

アメリカ、ドイツ、中国など、異なる国にルーツを持つメンバー。さらに、IT企業出身者だけではなく、役者や大手インフラ企業など、さまざまなバックグラウンドを持つ人が働いてきたといいます。

同じような経験や価値観を持つ人だけで組織をつくれば、意思疎通はしやすいかもしれません。

一方で、考え方が似ているからこそ、気づけないこともあります。

違う経験を持つ人が集まり、それぞれの視点から意見を出す。

石川氏は、そうした多様性を組織の力へ変えようとしています。

03 CULTURE

「忖度しない」から、意見が出てくる

多様な人を集めるだけでは、組織が強くなるとは限りません。

重要なのは、それぞれが自分の考えを言えることです。

石川氏は、多様性があることの意味のひとつとして「忖度する文化が生まれない」ことを挙げています。

上司や周囲の考えを推測して、自分の意見を引っ込めるのではない。

立場やバックグラウンドが違っても意見を出し、議論する。

そうすることで、複数の選択肢から、より良いものを選べる可能性が高まります。

多様性は、単にさまざまな人を集めることではありません。

「違う意見を出してもいい」という環境があってこそ、組織の強さにつながっていきます。

KEY POINT

創業者だけに頼らず、
組織そのものが価値を生み出す。

会社を長く成長させるためには、創業者一人の判断や能力だけに依存し続けることはできません。異なる考えを持つ人が意見を出し、それぞれが判断できる組織をつくることが、会社の持続的な成長につながります。

04 ORGANIZATION

創業者がいなくなった後も続く会社へ

石川氏が目指しているのは、自分自身が会社を率いている間だけ成長する組織ではありません。

2026年に公開されたインタビューでは、創業者がいなくなった後も、社会の変化に合わせながら自律的に新しい価値を生み出せる組織をつくりたいという考えを示しています。

創業者が強いリーダーシップを発揮することは、スタートアップの成長において大きな力になります。

しかし、会社が成長すれば、事業も人も増えていきます。

すべての意思決定を創業者一人が担う組織には、いつか限界が訪れます。

だからこそ、会社のなかに判断できる人を増やし、組織そのものが前へ進める状態をつくる。

石川氏が見ているのは、自分が中心にいる会社ではなく、自分がいなくても進み続けられる会社です。

05 FUTURE

変化しながら、価値を生み続ける組織

ミツモアは2017年の創業から事業を拡大し、現在は見積もり比較・受発注サービス「ミツモア」に加え、現場業界向けSaaS「プロワン」など複数のサービスを展開しています。

事業が増えれば、必要になる人材も変わります。

会社を取り巻く環境が変化すれば、過去にうまくいった方法が、そのまま未来でも通用するとは限りません。

だからこそ、異なる経験を持つ人が集まり、意見を交わしながら、自分たちで次の答えをつくっていく。

石川氏が目指している「自律する組織」とは、単に自由に働ける組織ではなく、変化に合わせて自ら考え、新しい価値を生み出し続けられる組織なのかもしれません。

PROFILE

石川 彩子

AYAKO ISHIKAWA

株式会社ミツモア
創業者 兼 代表取締役CEO

1984年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、ベイン・アンド・カンパニーに勤務。その後、ペンシルベニア大学ウォートン校でMBAを取得し、シリコンバレーのECスタートアップ「Zazzle」で開発管理や経営管理業務に従事。帰国後、2017年に株式会社ミツモアを共同創業。現在、創業者兼代表取締役CEOを務める。

まとめ

石川彩子氏の組織づくりから見えてくるのは、「創業者が会社を引っ張り続けること」だけが、強い組織の形ではないということです。

異なる国籍や経歴を持つ人を迎え、それぞれが意見を出せる環境をつくる。

そして、創業者の判断だけに頼るのではなく、一人ひとりが考え、組織そのものが新しい価値を生み出せる状態を目指す。

会社が大きくなっても、変化に対応しながら前へ進み続けるために。

石川氏が目指しているのは、創業者自身を超えて成長していける組織なのかもしれません。

目次